絶版になった旧青山町の「あおやま風土記」を紹介します

商売繁盛と福徳の神青山恵比寿

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商売繁盛と福徳の神青山恵比寿

昭和57年2月号

 「エビスさま」は「ダイコクさま」とともに、古来、日本の代表的な福の神といわれる。

 「商売繁盛、笹持ってこい」の大阪今宮戎神社や、ハマグリ市が盛んな名張のエベッさんなどは特に有名で、多くの人を集めるが、阿保戎橋のたもとにも青山恵比寿神社がお祀りされている。

青山恵比寿の祭礼

 およそ1600年もの昔、阿保親王がこの地に宮室を築かれて以来、大和と伊勢を結ぶ交通の要路として発展してきた阿保の町は、江戸中期から盛んになった「おかげ祭り」の時代に、伊勢参宮の宿場町として大繁盛したという。当事藤堂藩は、伊賀の国で、上野、名張、阿保の町以外のところで商売することを許さなかったのでこの3つの町は大いに栄え、それぞれに「エビスさま」をお祀りして、その御利益に感謝申し上げたのが伊賀三恵比寿の由来だと伝え聞かさ
       写真は青山恵比寿の祭礼          れている。

 青山恵比寿は、創建当事、阿保の町の真ん中(旧街道から役場へ入る道の附近)に石垣をめぐらして高台をつくり、その上に荘厳な社殿があり、五穀豊穣、商売繁盛の神として、伊賀、伊勢はもとより、江州路、大和路に至るまで、多くの信者があったといわれる。

 明治の末、道路改修のため、つつじが丘公園に移されたが、昭和32年、町の繁栄を願う奉賛会によって現在地へ遷座され、52年には新社殿も造営したものである。毎年1月20日に例大祭が催され、縁起ものの吉兆や福笹、ハマグリを買い求める人がでて大にぎわいとなる。




昭和57年目次
19.元旦の初歩きコース尼ケ岳登山 昭和57年1月号
20.商売繁盛と福徳の神青山恵比寿 昭和57年2月号
21.近代的な装いを見せる矢持橋界隈 昭和57年3月号
22.老川の地に創建された伊賀東照宮 昭和57年4月号
23.水車の水も引いた宮の淵井堰 昭和57年6月号
24.力強く生きることを教える羽根不動院 昭和57年7月号
25.下川原の恩人前川の祐年(ゆうねん)さん 昭和57年9月号
26.流されたご神体高尾の神明宮 昭和57年10月号
27.昔ながらの神事を続ける阿保東部大当講 昭和57年11月号
28.伊賀と伊勢を結ぶ『しおないの道』 昭和57年12月号

目次昭和58年

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