絶版になった旧青山町の「あおやま風土記」を紹介します

高原の守り神 古田の市杵島神社

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高原の守り神 古田の市杵島神社

昭和61年1月号

 新しい年の夜明けは、家族そろっての初詣りから始まります。

 その初詣はそれぞれの村の氏神さんに、1年の安穏と幸福を祈念することでしょう。

 鎮守の森と呼ばれ、氏神さんと崇められる神社は、青山町では13社ありますが、それぞれの村の生活の守護神として尊信を受けています。

 青山町の一番奥地で標高650mの高尾の古田は、戸数僅か13戸ですが「市杵島(いちきしま)神社」があり、家々を一望に見下ろす高台に鎮座しています。

画像の説明

 明治初期の「神社由緒記」には「伝曰く、古田開祖、甲野喜内は出合の出、豪胆不羈(ふき)、才幹絶倫、故ありて当地に来り開拓古田の里を創め伊勢大野、市杵島神を迎えて氏神とす」
 とあり、また江戸期の藤堂藩の「三国地志」にも
○佐田山(通称佐田峯=さだみね)
 按・・・頂に至ること15丁。
 古田という支郷此に村居す。辯天狗あり。
と記されています。

 祭神の市杵島姫(いちきしまひめ)命は、福運豊かな「弁財天(べんざいてん)さん」です。

 古田の地は、今や僻遠の地でなく、ゴルフ場やホテルなど活気に満ちた村里に変わりつつあり、この鎮守の神さまは、暖かく村人たちを見守られていくことでしょう。




昭和61年目次
65.高原の守り神 古田の市杵島神社 昭和61年1月号
66.伊勢路善福寺と藤堂作兵衛奉納の観音様 昭和61年2月号
67.薬師さん 昭和61年3月号
68.阿保宮道筋の「かんせい」地蔵と薬師堂 昭和61年4月号
69.天満神社の“珍しい山の神々” 昭和61年5月号
70.正治権現(しょうじごんげん)さん 昭和61年6月号
71.伝説「千方の笛吹き石」 昭和61年7月号
72.信仰と散策の浄域十七明神社跡付近 昭和61年8月号
73.旧峠道に建つ高座子宝地蔵 昭和61年9月号
74.一本松の地蔵さん 昭和61年10月号
75.河川の神 弁天様 昭和61年11月号
76.幻の温泉郷も含むなつかしの阿保小唄 昭和61年12月号

目次昭和62年

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